好評連載コラム 実務翻訳のススメ

32-1  接続詞の種類

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第32章 接続詞

接続詞は文と文、あるいは1つの文の中で語・句・節を互いに結びつける働きをする語であることはすでに述べました。
接続詞は、その成り立ちや語形あるいは機能が他の品詞と関係することが多く、分類は必ずしも明確ではありませんが、通例次の三通りに分けて考えることができます。

  1. 成り立ちによる分類
    1. 元来の接続詞:and、but、or、nor、if、althoughなど
      The rain had stopped but the road was muddy, and it was dark outside.
      (雨はやんでいたが、道はぬかるんで、外は暗かった)
    2. 他の品詞から転じたもの
      While there is life, there is hope.
      (生命があるかぎり希望はある ―― ことわざ)
      <名 詞
      That there are a lot of volcanoes in Japan is well-known.
      (日本に火山が多いことはよく知られている)
      <代名詞
      SaySuppose〕(=If) we are late, what shall we do?
      (もし遅れたらどうしよう)
      <動 詞
      I’ll come directly (=as soon as) I have finished.
      (終わりしだい参上します)
      <副 詞
      Let’s finish it beforeafter〕he comes here.
      (彼が来ないうちに〔来てから〕それを片づけよう)
      <前置詞
  2. 語形による分類
    1. 単純接続詞 - 1語で接続詞の働きをするもの
      I know he is reliable, because〔since、as〕I have done business with him for years. (彼が頼りになることはわかっている。何年も取引しているから)
    2. 複合接続詞
      接頭〔尾〕辞がつくか、2語以上が1語になったもので、unless(でないと)、however(とはいえ)、otherwise(さもなければ)など。
      Unless you try, you will never succeed.
      (やってみなければ成功しようがない)
    3. 群接続詞
      2語以上がまとまって一つの接続詞の働きをするもので、as well as(と同様に)、as soon as(するやいなや)、as〔so〕long as(する間〔かぎり〕は)、in case(に備えて)など。
      He is honest as well as hard-working.
      (彼は勤勉であるばかりか誠実でもある)
      As〔So〕long as I live, I will not forget what you have done for me.
      (生きているかぎり、私にしてくださったことは忘れません)
    4. 相関接続詞
      一対の語句が対応して接続詞に似た働きをするもので、both~and(~も・・・も)、not only~but also・・・(~だけでなく・・・も)、either~or・・・(~か・・・のどちらか)、neither~nor・・・(~も・・・もない)など。
      He speaks both English and French.
      (英語もフランス語も話す)
        not only English, but also French
      (英語だけでなくフランス語も話す)
        French as well as English.
      (英語ばかりかフランス語も話す)
        either English or French.
      (英語かフランス語のどちらかを話す)
        neither English nor French.
      (英語もフランス語もどちらも話さない)

      【注】both A and BはAとBの間に軽重はありませんが、not only A, but also Bおよびeither〔neither〕A or〔nor〕BはBを主とした言い方であり、A as well as BはAを主とした言い方であると言えます。したがって相関接続詞を含む語句が主語のとき、それを受ける動詞の「数」は次の通りになります。
      Both he and I are right. 〔両方の主語に合わせる〕
      Both he and I are right. 〔両方の主語に合わせる〕
      Not only he but also I am right. 〔近い方の主語に合わせる〕
      Either〔Neither〕he or
      〔nor〕I

      なお、neither A nor Bは意味上ではboth A and Bの完全否定となります。
  3. 用法による分類
    1. 等位接続詞
      語・句・節を対等の関係で結びつけるもので、and、but、or、nor、for(というのは)、yet(それでも)などがあります。
      Which do you like better, tea or coffee?
      (紅茶とコーヒーとではどちらのほうが好きですか)
      It will rain, for (=because) the barometer is falling.
      (雨が降るだろう、晴雨計が下がっているから)
    2. 従位接続詞
      従位の関係にある節(従属節)を導いて、これを主節に結びつける働きをするもので、that、if、whether、while、when、since、as、unless、though、thanその他があります。
      Their failure is due to the fact that they were not well prepared.
      (彼らの失敗は十分に準備をしなかった(こと)という事実による)
      〔名詞節〕
      It is not very long since the company was established.
      (その会社は創立後日が浅い)
      〔副詞節〕

      以上が、成立上、語形上、用法上からみた接続詞の大まかな分類ですが、とくに用法上の分類に従って、もう少し詳しく主な接続詞の使い方をまとめてみましょう。