好評連載コラム 実務翻訳のススメ

28-2 関係代名詞の種類と格変化

スポンサーリンク

第28章 関係代名詞の用法

関係代名詞は前述したwhoのほか、先行詞との関係でwhich、that、whatなどがあり、それぞれ次のように格変化します。

主 格 所 有 格 目 的 格 先 行 詞
who whose whom 人間
which of which
whose
which 動物・事物
that that 人間・動物・事物
what what 先行詞を兼ねる



関係代名詞の格は、関係代名詞が関係節の中で他の語に対してどのような関係にあるかによって決まります。その点は人称代名詞の場合と同じです。

  1. Mr. Ito is a businessmanHe works in a trading company.

    Mr. Ito is a businessman who works in a trading company.
    (伊藤氏はある商社に勤めているビジネスマンである ―― 次に動詞のworksがきてその主語の働きをしているので主格のwho) 〔whon ⇔ He〕
  2. Mr. Ito is a businessmanHis uncle is a famous journalist.

    Mr. Ito is a businessman whose uncle is a famous journalist.
    (伊藤氏はおじに有名なジャーナリストを持つビジネスマンである ―― 次の名詞uncleとのつながりを示しているので所有格のwhose) 〔whosen ⇔ His〕





  3. (伊藤氏は私がいつも信頼しているビジネスマンである ―― 前置詞onの目的語になっているので目的格のwhom) 〔whomn ⇔ him〕
  4. This is an audio-visual systemIt was made in Japan.

    This is an audio-visual system which was made in Japan.
    (これは日本で作られた視聴覚システムです ―― 次に動詞wasがきているので主格のwhich) 〔whichn ⇔ It〕


  5. (これは性能抜群な視聴覚システムです ―― つぎの〔前の〕名詞qualityを修飾しているのでwhose〔of which〕) 〔whosen ⇔ Its、of the systemn of which〕




  6. (これは私が手に入れたばかりの視聴覚システムです ―― 動詞gotの目的語になっているので目的格のwhich) 〔whichn ⇔ it〕
    that、whatはいずれも主格・目的格として用いられ、所有格はありません。主格か目的格かの識別は上記のwho、whom、whichの場合に準じます。