好評連載コラム 実務翻訳のススメ

28-1 関係代名詞の基本的性格

スポンサーリンク

第28章 関係代名詞の用法

 

 

 

関係代名詞の基本的性格を理解するには、関係代名詞がある語(名詞または代名詞)の代わりをするとともに、2つの文を結んで1つの文にまとめる働き(接続詞)をもっていることに注目する必要があります。

1. の文は「我々にはよく教育された社員がいる」、2. は「彼らは専門的な質問に答えることができる」の意味で、それぞれ独立した文です。しかし注意してみると、この2つの文は互いに全く無関係な文ではなく、1. のpersonnelと2. のTheyとは同じもの、つまり両方の文にまたがる共通語であることがわかります。したがってこの共通語をもとにして、2つの文を1つの文にまとめることも可能です。
そこで、共通語の一方のTheyを文中における働き(主語)に合わせて主格の関係代名詞whoに代え、1. の文にあるもう一つの共通語personnelのすぐ後(+の位置)に置くと3. の文ができあがります。
このwhoはもはや「だれ」という意味ではなく、「・・・(するところの)~」を表し、後続の語句(can answer technical questions)を従え、集団(形容詞節)となって前の名詞(personnel)に接続し、それを限定・修飾する働きをします。そしてこの修飾される名詞(personnel)を関係代名詞(who)の先行詞と言います。
なお関係代名詞はwhoのほかにまだいくつもあり、また先行詞も名詞・代名詞だけでなく、名詞句や節もなり得ますが、それについては後述に譲ります。
【注1】関係代名詞の人称と数は先行詞に一致します。
関係代名詞と先行詞は元来二文にまたがる共通語として同一のものでしたので、先行詞が複数であれば関係代名詞も複数になります。ただ人称代名詞や指示代名詞にははっきりと複数形がありますが(he → they、this → these)、関係代名詞にはいわゆる複数形はありません。
つまり外見上は単・複同形ということになります。
I’ll introduce you to the broker who handles this.
( あなたをこれを扱っている仲買人にご紹介しましょう - 先行詞brokerは3人称単数、したがって関係代名詞のwhoも3人称単数なので、それを受ける動詞はhandlesと-sがつく)
There are not a few foreign investors who are active in the Japanese stock market.
( 日本の株式市場で活動している海外投資家は少なからずいる - 先行詞がinvestorsで3人称複数、したがってwhoも3人称複数なので、動詞はareとなる)
【注2】関係節が複文の途中に割り込むことがよくあります。これは先行詞が文全体の主語となっている場合で、どこまでが関係節かを正しく見分けることが肝要です。