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28-3 関係代名詞の二用法

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第28章 関係代名詞の用法

この章の冒頭でも述べたように、関係代名詞には、①先行詞をうしろから限定・制限する用法(限定用法)と、②先行詞について説明を補足・追加する用法(継続用法)の2つの用法があります。





上の2つの例文は、2. のwhoの前にコンマがついているだけで、あとは同じです。しかし表している意味は異なります。
1. は、who以下がまとまってfew passengersを修飾し、「重傷を負わなかった乗客」は少数で、他の多くの乗客は重傷かそれ以上の禍にあったことを暗示しています。これに対して2. は、「乗客は少ししかいなかった」と言い切ったあと、who(=and they)でつないで、「そして彼らは重傷をまぬかれた」と補足説明し、重傷者はひとりもいなかったことを示しています。
1. の例文がいわゆる限定用法で、2. が継続用法の例文です。限定用法は、ふつう日本語では前にも述べたように「・・・(するところの)~」のように後から戻って訳します。一方、継続用法はand、but、forなど事情や理由などを示すつなぎの言葉をそう入し、前から続けて訳すのがふつうです。なお継続用法の関係代名詞は省略することはなく、その前にコンマを打ちます。