好評連載コラム 実務翻訳のススメ

17-4 should、would

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第17章 助動詞の用法

shouldとwouldは本来shallとwillの過去形で、その基本的な意義や用法はshall、willに準じます。ただそのほかに独自の働きや内容を示す点もかなりあります。

  1. 過去の間接話法において
    間接話法において、主節の動詞が過去のときは、時制の一致の原則に従い、従節のshall、willをshould、wouldにかえます。
    なお「時制の一致」と「話法」の詳細は、第26、27章であらためて説明します。
    He said that he would come by the appointed time.
    (彼は定刻までに来ると言っていた)
    〔過去〕
    比較:He says that he will come by the appointed time.
    (彼は定刻までに来ると言っている)
    〔現在〕
    He asked me if we should put an ad in the newspaper.
    (=He said to me, “Shall we put an ad in the newspaper?”)
    (彼は新聞に広告を載せようかと私に聞いた)
     
  2. 仮定法の構文において
    「仮定法」の詳細は第25章で説明しますが、現在または過去の事実に反したことを仮想したり、現在・未来において起こりそうもないことを仮定する場合には、should、wouldがよく用いられます。
    If he were〔was〕more highly qualified,I would employ him.
    (彼にもっと高度な資格があったら、私は彼を雇うのだが)
    If I had been more careful, I wouldshould〕not have hurt myself.
    (もっと気をつけていたら、けがをすることはなかったのだが)
    If a serious crisis should arise, the government will〔would〕take immediate action.
    (万一重大危機が生じたら、政府は即時行動をおこすだろう)
  3. shouldの特別用法
    1. 義務・当然
      ought toと同じく「~すべきだ」の意味を表しますが、仮定法の形であるためにshallよりも意味は軽いといえます。
      We should be fair with one another.
      (我々は互いに公明正大であるべきだ)
      You should be more careful about what you say.
      (きみは言うことにもっと気をつけるべきだ)
      Theory and practice should go hand in hand.
      (理論と実践は相伴うべきだ)
      [注]この用法のshouldに「have+過去分詞」がつくと、「なすべきことをしなかった」という意味で、過去の義務不履行に対する非難・後悔を表すことになります。
      You should have talked more politely.
      (きみはもっとていねいに話すべきだった)
      I should have written back to him sooner.
      (もっと早く彼に返事を書くべきだった)
    2. 主観的感情・判断
      とくにIt is~that・・・の構文で、ある事柄に対して主観的な意見や判断、感情などを含めて述べる場合に用いられ、日本語の「・・・とは~だ」に相当する気持ちを表します。
      したがって、単に客観的に述べる場合にはshouldは用いず、直説法ですますことができます。
      なお、「~」の部分にはnatural、proper、necessary、right、wrong、strange、wonderful、a pityなどが多く用いられます。またIt is~thatのほかI wonder that、I am surprised that、We are sorry thatなどの構文でもshouldがよく用いられます。
      It is strange that he should say so (=that he says so).
      (彼がそんなことを言うとは不思議だ)
      It is a pity that you should have to leave so soon
      (=that you have to leave so soon).
      (こんなに早くお別れしなければならないとは残念です)
      I am surprised that your wife should object
      (=your wife objects).
      (奥さんが反対とはおどろきますね)
    3. 提案・命令・禁止
      これは裏に命令を含んだ言い方で、propose(提案する)、suggest(暗示する)、insist(主張する)、order(命ずる)、recommend(推薦する)などの動詞のあとの名詞節でよく用いられます。
      We proposed that a doctor should be sent for.
      (私たちは医者を呼ぶべきだと提案した)
      He suggested that we shouldn’t adopt a different policy.
      (我々は別の方法を採るべきではないと彼は言った)
    4. 推測・見込み
      「~するはずだ」「多分~だろう」の意味で、ほとんど確実なものとして期待できることを表します。
      His opinions should be worth hearing.
      (彼の意見は聞いておく価値があるだろう)
      They should arrive by ten o’clock, I think.
      (彼等は10時までには到着することと思います)
      We’re anxious that everything should go smoothly.
      (私たちは万事がうまくいくよう願っている)
    5. 驚き・不可解
      とくに疑問詞who、why、howなどとともに用い、驚きや不可解、意外の感情を表します。
      Why should the date of this document have been omitted?
      (この書類の日付はどうして落としたんだろう、おかしい)
      How should I act in this situation?
      (こんな事態になって一体どうしよう)
    6. 否定的な恐れや心配
      lestまたはfor fear thatのあとに用いて、「~しはすまいかと」「するといけないから」の意味を表します。
      I was afraid lest I should be delayed in my work.
      (私は仕事がおくれはしないかと心配した)
      We left that place for fear that〔in case〕someone should see us.
      (誰か見るといけないから、その場所を離れた)
    7. 謙譲 ―― 1人称に限る
      「(私としては)・・・ですが」の意味で、意見などを控え目に述べる言い方です。
      I should say that more study is needed on the matter.
      (その事に関してはもっと研究が必要かと思いますよ)
      I think I should like to become a member of this club.
      (このクラブの会員になりたいと思うのですが)
      [注]I should like to~は「(許されるなら)~したい」という意味で、しばしばI’d like to~の形で用いられます。
  4. wouldの特別用法
    1. 過去の習慣・反復行為
      大体used toと似ていますが、often、sometimes、now and then(時々)を伴って、「used toほど習慣的ではない過去の動作」を表すことがあります。
      He would often return home exhausted from his work.
      (彼はよく勤め先からくたくたになって帰ってきたものだ)
      I would sometimes sit up reading all night.
      (私はときどき徹夜で読書したものだ)
    2. 過去の固執・拒絶
      「どうしても~しようとした(しなかった)」の意味を表します。
      I warned you, but you would do it yourself.
      (私が警告を与えたのに、あなたはどうしても自分でやろうとした)
      I offered him some money, but he would not take it.
      (私は彼に金を出したが、彼はどうしても受け取らなかった)
    3. 現在の希望・願望
      これはshouldの項でも触れたように、不確実・非現実のことを仮定するのではなく、むしろ丁重な願いや控え目な意見を述べる言い方で、willを用いるよりも柔らかい感じになります。
      I would like to ask you to lend me this book, if you would〔could〕.
      (恐れ入りますが、この本を貸していただきたいのですが)
      We’ll〔We would〕be happy if you would agree as to the terms.
      (もしこの条件で折り合ってくださるとうれしく思います)
      I wish (that) he would tell me something about himself.
      (彼が自分自身のことを少し話してくれるといいんですが)
      [注]相手の希望や意向をていねいにたずねたいときは、Would you like (to)~? の言い方がよく用いられます。
      Would you like a cocktail before dinner?” “No, thank you.”
      (「お食事前にカクテルはいかがですか」「いや、結構です」)
      Would you like to visit the factory for information?
      (その工場を見学なさりたいのですか)
    4. ていねいな要求・依頼 ―― 2人称
      Would you kindly~? Would you mind + 動名詞~? の形でよく用いられます。
      これもwillよりていねいで、えん曲な言い方です。
      Would you kindly attend the conference tomorrow?
      (あす会議にご出席くださいますか)
      Would you mind telling me your name?
      (お名前をお聞かせくださいませんか)

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