noneは「誰も〔何も〕~ない」と否定を表す語で、代名詞のほか副詞(まれに形容詞)としても用いられます。
- 「だれも~ない」(no persons)の意味で、独立して用いられる場合 ―― 口語体では複数扱い
I asked many passers-by for assistance, but none were (=no one was) willing to help.(多くの通行人に助けを求めたが、誰も進んで助けてくれようとする人はいなかった)
単数の意味には、no oneまたはnobodyが多く用いられます。
No one〔Nobody〕is permitted to enter this room.
(だれもこの部屋に入ることは許されません) - 名詞の反復をさけるoneの否定形として用いられる場合
人にも物にも用いられ、人の場合は複数扱い、物の場合は単数扱いとなります。
“Were there many people?” ―― “No, there were none (=no people).”
(「大勢いましたか」 ―― 「いいえ、ひとりもいませんでした」)
“Is there any beer left?” ―― “No, there is none (=no beer) left.”
(「ビールは残っていますか」 ―― 「いいえ、全くありません」) - “none of~” の形で「~のいずれも・・・ない」の意味として。この場合は複数扱いで、人にも物にも用いられます。
None of us know the answer.
(我々のうちだれもその答えは知らない)
I read some books on the subject but none of them were helpful.
(関係書を何冊か読んだが、どれも役に立たなかった) - 「the+比較級」またはtooとともに用いて、「少しも~ない」(=not at all)の意味を表す場合
He is none the wiser for his knowledge. (彼は知識があっても賢くはない)
The pay is none too high. (給料は決して高すぎはしない)