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準動詞

  1. 定動詞(finite verbs)が主語の人称・数または時制・法などによって様々に語形上の制約をうけるのに対し、これらによって制限をうけない動詞を準動詞と呼びます。準動詞は動詞でありながら同時に名詞・形容詞・副詞などの性質も帯び、不定詞・分詞・動名詞の3種が含まれます。
  2. 不定詞(infinitive)はふつう「to + 動詞の原形」で表されますが、toのつかない不定詞もあります。前者をtoつき不定詞といい、後者をtoのない不定詞または原形不定詞と呼びます。不定詞には、文中での働きによって、名詞的用法、形容詞的用法、副詞的用法の3つの基本用法があります。
  3. 分詞(participle)には現在分詞過去分詞の2つがあり、いずれも動詞の性質も帯びながら形容詞あるいは補語として用いられます。現在分詞は「動詞の原形 + -ing」で表されますが、過去分詞は規則変化の動詞では「動詞の原形 + -(e)d」、不規則変化の動詞ではそれぞれ特有の形を持っています。現在分詞・過去分詞の呼び方は形式上便宜的につけられたもので、それがつねに現在や過去を表示するものではありません。
  4. 現在分詞・過去分詞が時間・理由・条件などを表す副詞節と同じような意味で用いられることがあります。この場合、分詞をふくむ構文を分詞構文と呼びます。
  5. 動名詞(gerund)は「動詞の原形 + -ing」で表され、形の上では現在分詞と全く同じです。しかし現在分詞が動詞と形容詞の性質をもっているのに対し、動名詞は動詞と名詞の働きを兼ね、冠詞や形容詞をとるほか、複数形で用いられることもあります。
08.準動詞
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