人称代名詞の所有格(1・2人称)または目的格(3人称)の後に-selfまたは-selvesをつけたものを複合人称代名詞と言います。
一般形はoneselfですが、人称と数によって次のように変化します。
人称・性 数 | 単 数 | 複 数 | |
第 1 人 称 | myself(私自身) | ourselves(われわれ自身) | |
第 2 人 称 | yourself(あなた自身) | yourselves(あなたがた自身) | |
第3人称 | 男 性 | himself(彼自身) | themselves(彼ら自身) |
女 性 | herself(彼女自身) | ||
中 性 | itself(それ自身) |
複合人称代名詞には、再帰的用法と強意的用法の二つがあります。
- 再帰的用法
- The man killed him. (あの男が彼を殺した man ≠ him)
- The man killed himself. (あの男は自殺した man = himself)
上の例文1では、manとhimは別人ですが、2の例文ではmanとhimselfは同一人で、「自分自身を殺した」つまり「自殺した」という意味になります。このように他動詞の目的語がその主語自身である場合、これを再帰的用法と呼びます。
なお、他動詞の目的語だけではなく、前置詞の目的語となって慣用的に成句をつくる場合もあります。
He believes himself to be an intellectual. (彼は自分をインテリだと思っている)
Please help yourself to the cake. (どうぞお菓子をお取りください)
なお、他動詞の目的語だけではなく、前置詞の目的語となって慣用的に成句をつくる場合もあります。
The door opened by itself. (ドアがひとりでに開いた)
- 強意的用法
単独または名詞や代名詞と同格関係に立って、文意を強めるために用いられ、強いアクセントを置きます。
The poor man was myself.
(その哀れな男とは私自身であった)
The president himself met us at the airport.
(社長自ら私たちを空港に迎えてくれた)
【注】複合人称代名詞には主格と目的格はありますが、所有格や-self’sのような言い方はありません。それで「~自身の〔もの〕」を表したいときはone’s ownの形を用います。
I’m sorry, but I cannot cook my own meals.
(残念ですが、私は自炊ができません)
These stocks〔shares〕are my own.
(この株券は私自身のものです)