好評連載コラム 実務翻訳のススメ

28-6 thatの用法

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第28章 関係代名詞の用法

thatは主格と目的格が同形ですが、所有格はありません。先行詞に人・物・動物のいずれもとることができますが、who、whichにはないthat特有の用法もあります。
thatは限定用法のみで継続用法はありません。

  1. 一般用法(=who、which)
    He is the man that (=who) is suitable for the post.
    (彼はそのポストにふさわしい人間である)
    There are some companies that (=which) decide employees’ promotions by written tests. (ペーパーテストで社員の昇進を決める会社もある)
  2. 特別用法 ―― ただし絶対的ではありません。
    1. 先行詞に最上級の形容詞やthe only、the same、the very、the first、the lastなど強い限定を表す修飾語句がつく場合
      This commentator is the most learned and talented one that I have ever seen. (この解説者は今まで会った中で最も博学多才の人である)
      The first thing that you must do is to come to work earlier.
      (君がまずすべきことは、もっと早めに出勤することだ)
    2. 先行詞がallやanything〔-body〕、everything〔-body〕、nothing〔-body〕などの不定代名詞の場合
      This is all that I know about the matter.
      (この問題について私が知っているのはこれだけです)
      Have you discovered anything that could solve the mystery?
      (なにかその秘密を明かせるものが見つかりましたか)
    3. 先行詞が人と動物〔事物〕の両方である場合
      He made a speech on the people and places that he had seen overseas.
      (彼は海外で見た人や場所について話をした)
      The gateway was crowded with people and cars that were going in and out. (出入口は出入りする人や車で混雑していた)
    4. 前に疑問詞のwhoがある場合 ―― 口調の関係
      Who is the gentleman that is coming up to us?
      (こちらに近づいてくる紳士はだれだろう)
      ただし、先行詞に指示代名詞のthatがついている場合には、逆に、これも口調の関係でwhoの方が好まれます。
      Do you know that lady who is smiling at us?
      (こちらを見て微笑えんでいるあの婦人をご存知ですか)