好評連載コラム 実務翻訳のススメ

7-1 人称代名詞の一般的用法

人称代名詞とは、文法上の人称(person)の区別を示す代名詞です。人称とは、文中の代名詞(または名詞)が話し手、聞き手、それ以外の人(または物)のどれに属しているかを表すもので、話し手から近い順序に従って第1人称、第2人称、第3人称と呼びます。
このほか人称代名詞には単数と複数の区別、性や格の変化があり、まとめると次の通りになります。

人称 数 格 単 数 複 数
主格 所有格 目的格 主格 所有格 目的格
第 1 人 称 I my me we our us
第 2 人 称 you your you you your  you
第 3 人 称 男性 he his him they their them
女性 she her her
中性 it its it

I’ll drive him to Hakone next Sunday.
(こんどの日曜日に彼を乗せて箱根にドライブします)
Our boss is waiting impatiently for you.
(社長があなたを待ちかねていますよ)
上例のように、ふつう人称代名詞の主格(I)は主語として、目的格(him、you)は動詞(drive)または前置詞(for)の目的語として用いられ、所有格(our)は次に名詞(boss)を伴います。
なお人称代名詞を重ねる場合、とくに自分を主にして述べる必要があるときは別として、2人称→3人称→1人称の順序に並べるのが礼儀にかなった言い方です。
You and I (あなたと私) You and he (あなたと彼)
He and I (彼と私) You, he and I (あなたと彼と私)
You and they (あなた方とあの人たち)